本体価格1,800円(税込1,980円)
このこは ネネット。
こころのなかに とりのつばさをもつ
ちいさな おんなのこ。
ネネットは ほかの こどもたちとは
ちがっている。
だから がっこうでは
ひとりぼっちでいた。
ノウと ともだちに なるまでは。
この絵本は、パリ在住の作家アレクサンドラ・ガリバルが、自閉症児との交流グループで出会った子どもたち、大人たちとの触れ合いを通して生まれました。
主人公は、小学生の女の子ネネット。
フルーツヨーグルトにハムを入れて食べたり、蜘蛛のいない蜘蛛の巣をずっと見つめていたり、体をゆらゆらと揺らし続けたりすることがあります。
どしゃぶりの雨の日に、長靴を脱いで校庭の真ん中まで行って、雨空に向かって両手を広げて立っていることもあります。少し、変わった動作をする子どもです。
だから、学校では他の子どもたちからかわれ、いつもひとりぼっちでした。
そんなネネットと同級生の男の子ノウとの間に、ある日友情が芽生えていきます。
ネネットが折る色とりどりのオリガミを見たノウが、それを美しいと感じたことがきっかけでした。
自閉症を知らない子どもたちの世界。その世界の中での嘲笑や優しさを通して、心の中に鳥の翼をもつ意味や、本当に大切なことは何かをそっと伝えてくれる絵本です。
● 小学校低学年向け
● 文章はすべて平仮名表記
● 読み書き障害や弱視の人たちにも読みやすいように、「ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)」を使用
● 読み書きが苦手な子どもたちにも読みやすいように、文節で区切った「分かち書き」を採用
● 巻末にフランス語原文付き
● 優しい色鉛筆画のタッチで、モノトーンな日常風景のなかに、日本の伝統文化であるカラフルな折り紙が随所に描かれている、コントラストが美しい絵本